26 July 2009

Kraftsoppa - Crawfish soup

さて、シェフの手にかかりまして金曜日のザリガニ君の殻がスープに化けました。

ザリガニさん達、見た目はいかついのに身はほんのちょびっとなのよね。
申し訳ないくらいの量でして、
身がビローンと出てくるエビとかカニみたいな甲殻類を期待してはけませぬ。
地獄絵図みたいになっておりますが、
一回殻をオーブンに放り込んで乾燥させてから、ブランデーがあればフランベして香りつけ。
お鍋で玉ねぎ、にんにくをバターで炒めて、殻をお鍋に開けてストック、ワインでグツグツ。
トマトペースト入れてグツグツ。クリーム入れてグツグツ。
ミキサーに殻ごと放り込んで砕いてからこして、最後に泡立てたクリームを入れてました。

















ボールの底におまけをしのばせて、スープを注ぐ。
殻をガラガラやってるのを見ると男手のいる料理やなー、(←手伝う気ゼロの嫁)
という印象とは裏腹に独特の甘みとコクのある、でも軽い後味のスープでありました。
TaleggioCheeseのトーストと頂きまして、来週は野菜週間にしなければと誓う日曜の夜。

一週間始まりますなー。頑張りましょう。(と、自分に唱えるのです)

25 July 2009

Swedish Meals

夕飯なにしよーって考えならチャリこいで家に帰ると、
台所でザリガニたちが右ならえで整列してました。(Kraftaと言います。)
どうやら、この前IKEAで買った17ドルの茹ザリガニの冷凍が解凍中だったらしい。
相方によると茹でたザリガニをテーブルで剥きながらしゃぶりついて、
ビールをグイっといくのがスウェーデンの夏の定番だそうで、ザリガニ祭りなるものもあるそうな。
(つぶらな瞳…)
で、初めてザリガニを食べたけど、クレイフィッシュの触感で味は海老って感じか。
でも、めちゃくちゃ塩辛かった。多分味付けと日持ちの加減なんやろけど。
殻とお頭は取っておいて後ほどスープを作るらしいです。

さて、ザリガニに限らず、たまにスウェーデン料理って何さ?的な事を聞かれるのですが、
実はわたくしスウェーデンに行った事がない適当な嫁でして、
相方からの情報が全てなので信憑性欠けますが、知っている限りでいくつか。(いい加減行かねば汗)

最初に言えるのは、俄かに信じがたいけど日本とスウェーデンの食べ物って非常に似ているのです。
冬気候と海鮮類が豊富なのが影響してるせいだろうと勝手に解釈してるのですが、
酢漬け、塩漬け等の保存食、内蔵系、生肉を食べるみたいな感覚は日本に通じる所が多し。
一番の違いは私達がお米を食す変わりに、彼らはポテトを沢山取るところですかね。

京都に行った時、お漬物屋さんで
“こんなのもあるよー、すごいでしょー、すごいでしょー、日本人何でも漬けちゃうでしょー”
って日本人としてしゃかりプロモーションしたら
“ふーん”って軽くかわされ、“だってスウェーデンと味一緒なんだもん”
と肩透かしを食らったことがあります。こういう事が結構度々あるのですよ。

去年のクリスマスなんですが友達呼んでSwedishLunchをした時に
酢漬けやら何やら定番物をいくつか作りました。
手前がニシンの甘酢漬け、奥がマスタード漬けやったかな。
ただ、生のニシンはこの辺で手に入らないのでIKEAの瓶詰めをアレンジし直してました。

















Gravad laxのマリネしていると中途と出来上がり。
マリネにお砂糖を使う事実にかなり驚いたけど、今ではうちの母親の定番マリネでもあります。
剥き甘エビのマヨネーズ和え。

















スモークサーモン、お馴染みミートボールなどなど。
バゲットの後ろにあるクラッカーに色々乗せて、ディルとかレモン絞ったりしてかぶりつき。
あと、色んなポテト茹でたのと、オージーらしくBBQをした記憶が。
buffet形式でやったけど、しかしテーブルクロスが新聞ってどうなのかー。

プリンセスケーキとかジンジャービスケットとか甘いものも、なかなか素敵でありますよ。
もうちょっと、スウェーデン料理もちゃんと教えてもらわないと。

22 July 2009

Tuna Specials from Melbourne Market

Docklandsを北へ抜けるとFootscray Road沿いにMelbourneMarketがあります。
多分大抵の人が存在すら知らなであろうMarketなのですが、
Retailやらレストラン向けの中卸店が入っている早朝に競りをするメルボルンの中央卸売市場なのです。

魚介類が必要な時は朝、ここに入っているロジャーの仕入先に直接買いに行きます。
たぶん表向きはPublicには開けてない事になってるんだけども、
日本の卸売市場と一緒で向こうも商売なので正味現金さえ持っていれば売ってくれたりします。

子供の頃から良く卸市場に出入りしていたもんで、Prahranみたいな洒落たMarketも楽しいけど、やっぱり卸売市場のあの感じが好きです。トラクターが行き来したり、お店のおっちゃんの大声で話してたり、騒がしいけど何となく繋がってるような暖かい感じが好きなのです。

ロジャーがいつも言うのが、市場は全世界どこに行っても同じだという事。
言語が違うだけで、システム同じだし、空気も同じだし、働いているおっちゃんおばちゃんのノリも同じらしい。大抵話してる内容も冗談の類も一緒だと言う。
確かに姫路、神戸、大阪の市場にロジャーを連れて行ったが、日本語が全く話せないのに彼はどこでもあっさりとあの空気に溶け込んでお店の大将と話して、
終いには笑ってお土産なんかをもらったりしていた。
とにかく、市場はあたし達の夢のワンダーランドなのであります。

で、キハダマグロ(Yellow Fin Tuna)やら何やらを入手したので、シェフの右脳スイッチが入ったらしくやたら手の込んだDinnerを作ってくれました。



















Entreeにマスタードと胡麻のマグロのお刺身とコースロー。
このコースローとの食べ合わせがかなりイケてた。リンゴとアジア系の株と生姜の千切りになんか色々試してはず。手が込みすぎていて外野は途中で脱落したのです。


Mainは胡椒だけしたマグロを軽くソテーして、きゅうり、トマト、リンゴ、レモン、ケッパーのビネガーソースでした。酸味とケッパーの塩気のバランスが素晴しゅうございました。

いやはや、有難い有難い。

Stockholms Kök 2009/7/20 3Course Master

先月から定期的に通って頂いている方のお宅へ出張教室に行って参りました。
(前回今回のクラスの様子をYukieさんのサイトでも紹介頂いています。)
偶然、有休を取っていたので私も一緒に例のごとく外野としてお邪魔させて頂きました。

前菜にムール貝、メインにリゾット、プラスデザートを学ばれたいとリクエストだったので、
Moules Mrinere, Chicken&Mashroom Risotto, Apple Crumbleの3コースメニュを組みました。

当日の朝にメルボルン中央卸売市場から仕入れてきたムール貝と包丁一式を持っていざ出陣。

自宅でのレッスンとは違って、まずは道具一式を確認。それから材料一式と流れをざっくり確認。出張レッスンはこのプロセスがしっかりめなのが通常レッスンとの違いですかね。












Entreeはムール貝をワインで酒蒸して、
これでもか!って言うくらいパセリとディルを最後に放り込んで手早くハーブの香りたっぷりで。














メインのリゾットは最初に軽く鶏肉を別に焼いて風味をつけておきます。
ロジャーのリゾットは多分豪州一般で出てくるものより、ライスがちょっと固めです。クリーミーさが出てきたら、芯がちょっと残ってるくらいで止めてしまう。

シェフに言わせると“オーストラリアのリゾットはお粥か糊やで…”との事。個人的にもロジャー流の方が口当たりが良くてお勧めです。
フォント サイズ
デザートは鉄板のCrumble。何でも応用効くし見栄えもするんでね。バニラは本物をバニラビーンズをプレゼントしました(っつても、一本だけなんだが)。本物使い出すとエッセンスには戻れない魅惑の香りであります。でも、焼きあがる前に失礼したので写真が無い。キレイに焼けた事を願っております。


出張レッスンは2回目だったのですが、
シェフ曰く、初めて伺うお宅でお料理をさせて頂くというのは意外に緊張するらしい。
全然そんな風に見えんかったんやけども、
西洋人とは思えない人見知りを兼ね備えている人なので、まぁ納得なのだが。

家に帰ってから、“俺、大丈夫だったよね。ちゃんとスムーズに出来てたよね。”
と、珍しくあたしに意見を請うておりました。
Yukieさん、大丈夫でしたかねー。



15 July 2009

母流あんこと佃煮

週末に無性にあんこ系が食べたくなり、実家に電話をしてレシピと作り方教えてもらって炊きました。

レシピを聞いたら、母親お馴染みの一言。
“そんな急に言われても、お母さん何でも自己流だから分量なんてわかんないわよー”

でも、とりあえず何となく雰囲気をつかんで胃袋の記憶を辿りながら作ったら、
これが意外とあっさり、ちゃんとお母さんの味になった。
胃袋の刷り込み教育ってほんとにすごいよなーと赤道を越えて母に感謝。

おしるこの口直しがどうしても欲しくて昆布と椎茸の佃煮も炊いてみました。
冬空の週末は台所で、ゆるゆる、ぬくぬく時間をかけて料理して、
家中にお芋がやらお豆が炊ける匂いが広がると、なんでこう幸せな気分になるのかねぇ。

炊けたあんこを持ってお友達のところへフラリと行ったら、
翌日豆乳プリンになったとわざわざ報告の写真を頂きました。














嫁に行ったアンコもさぞ幸せなことだったでしょうな。

で、あんこを届けた帰り道に気付いたのが

“甘味物を作る→タッパーに入れる→友人を突撃訪問そして押売り”
と言う一連の行動が、全くうちの母親と一緒だという事。 DNAには逆らえんのです。

でも、やっぱり胃袋の連鎖は嬉しんよね。